【3/17正式版】有翼ロケット実験機「gaaboo(ガーブー)号」(WIRES#014-3A) 打ち上げ結果について

この度、下記概要で「gaaboo号」の打ち上げを実施致しました。

1.概要
打上日時           :2020年3月17日(火)9時41分(日本標準時)
打上場所           :北九州 平尾台
最大到達高度         :約1,032m(海抜高度)、約607m(対地高度)
最大到達高度の時刻      :打ち上げから約14秒

 

上記データは暫定値のため今後の解析により変動する可能性がございます。なお、予定していた最大到達高度・着陸とならなかったため、現在その原因について解析を行っているところです。解析が終わり次第、別途ホームページ等での公表を予定しております。

2.新型コロナウイルスへの対応
このたびは、新型コロナウイルスの影響を鑑み、完全非公開で実施せざるを得ない状況となり皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。苦渋の決断ではありましたが、当初2020年3月10日の打ち上げ予定日から1週間ほどの延期を行ない、新型コロナウイルスへの対応方針を検討した結果、実験の場所は屋外であるため密閉された環境ではないこと、参加者はごく限られた人数であり不特定多数の人が参加するものではないことを前提とし、最低限の人員で実施をおこなうこと、及び参加者にはマスク着用・事前事後の数日間の検温等を義務付けるなど、徹底した対応をおこなった上で実施するに至りました。今回の前提についてご理解いただけますと幸いです。

3. 実験の背景
前回2019年12月16日(月)に実施した打ち上げ実験では、点火用イグナイターの不具合によりエンジンを始動することができず延期となりました。今回、当該イグナイターの改良を行った結果エンジンが始動し、前述概要の通り、打ち上げに至りました。
なお、本実験は、株式会社SPACE WALKERが主体となり実施したものであり、実験を通して得られたデータ・ノウハウ等は今後の研究開発に活用していくものとなります。

4.「gaaboo号」について
今回の実験機は株式会社ガーブー(以下、「gaaboo社」)※1によるネーミングライツ協賛を頂き「gaaboo(ガーブー)号」という名称となっています。
協賛の経緯等について、gaaboo社の代表の辻氏より以下のとおりコメントを頂いております。なお、辻氏はこの度の打ち上げ場所の平尾台がある福岡県北九州市の出身です。
‘ 協賛の経緯は、30年以上も前からロケット開発にかけてきた米本教授や日本の宇宙科学発展に多大なる貢献をされた長友信人先生をはじめ、その弟子の方々や仲間達の魅力的なストーリーが詰まった本プロジェクトの概要を知り共感したことによります。
既にIT産業では米国企業が覇権を握っていますが、宇宙産業において日本の培ってきたロケット開発技術が生かせる民間企業が生まれれば日本が世界をリードできると感じSPACE WALKERの設立後には取締役も務めて可能な支援を行ってまいりました。
特にSPACE WALKERが開発に取り組んでいる有翼かつ再使用型のロケットは、使い捨てロケットが主流の宇宙輸送の常識を変え、安くて・早くて・安全な宇宙輸送手段の確立に資するものであり、更なる国内支援の輪を築ければと考えています。
gaaboo社は、ソーシャルメディアマーケティング支援を強みにデジタル領域を中心に支援するプロフェッショナル集団です。社名そのものが企業理念となっており、英語の慣用句「Go Above And Beyond(期待を超える)」の頭文字に「∞(無限に続く)」を付した造語が社名由来ですが、今回の本プロジェクトそのものがgaaboo社の理念である「期待を超え続ける」に即したものでもあり、ネーミングライツ協賛をすることを決めました。 今回のSPACE WALKERへの支援を通じて、日本のため未来の地球のため、微力ながら一助となることを願っております。 ‘

※1
会社名                  :株式会社ガーブー|gaaboo Inc.
所在地                  :東京都渋谷区東1-26-20東京建物東渋谷ビル9F
代表者                  :代表取締役 辻 正隆
設立                      :2014年8月
事業内容                 :ソーシャルメディアマーケティング、各種デジタルマーケティング、事業構築支援、Web・アプリ制作/システム開発
コーポレートサイト   :https://www.gaaboo.net/

5.SPACE WALKERの取り組み
SPACE WALKERは東京理科大学発ベンチャーとして、東京理科大学 宇宙システム研究室と共に、2022年以降に打ち上げを予定しているサブオービタルスペースプレーンの技術実証機WIRES#013、#015の研究・開発を進めており、航法誘導制御システム及び複合材製の推進薬タンク等の技術実証を計画しています。
これらの実証技術を応用して、各パートナーと協働し、メイドインジャパンのサブオービタルスペースプレーン科学ミッション機を2022年、小型衛星打上機を2024年、そしてサブオービタル宇宙旅行機を2027年に初飛行させることを目指しています。
詳細はSPACE WALKERのホームページをご覧ください。

https://www.space-walker.co.jp/

 

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