株式会社SPACE WALKERは、2026年の打ち上げを目指す有翼ロケット実験機に搭載予定の複合材製推進薬タンクの技術開発ステップとして、LBM(液化バイオメタン)試験用の金属製タンク液流し試験を実施したことをお知らせします。
◾️LBM(液化バイオメタン)推進薬と今回実施した液流し試験について
スペースウォーカーでは、スペースプレーンに搭載する推進薬として、再使用ロケットの実現と環境負荷の低いクリーン燃料使用の観点より、LBM(液化バイオメタン)の活用を目指してロケット燃料としての適応調査や実証を行なっています。
本事業は2023年度に採択された、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)2023年度ディープテック・スタートアップ支援基金/SBIR推進プログラム(フェーズ1_課題名:民間宇宙活動で推進する産業発展及び国際競争力強化に資する技術開発_テーマ名:LBMのロケット燃料への適応調査、実証及び長距離移送の実現可能性、安全性のFS)の一環として実施しています。
【液流し試験実施概要】
試験目的:LBM(液化バイオメタン)試験用金属タンクの予冷/充填作業の基礎データの取得、およびタンク加圧部-排出部の性能特性データを取得し、液化バイオメタンでの推進系への適合性を確認すること。
試験内容:LBM充填試験、LBM液流し試験
試験期間:2025年2月25日~2月28日
試験場所:北海道スペースポート(北海道広尾郡大樹町)
試験結果:有翼ロケット実験機の液化タンク開発に反映するために必要なヘリウムガスによるタンク加圧圧力とLBM流量の特性データが得られた。
実施主体:宇宙輸送事業部 タスクフォースチーム
協力会社:東京理科大学 創域理工学部 機械航空宇宙工学科 宇宙システム研究室、エア・ウォーター産業・医療ガス株式会社


◾️今後の開発について
本試験の結果を受け、今後は実際の有翼ロケット実験機で実際に使用する複合材製のFM(フライトモデル)推進薬タンクにて、LBM(液化バイオメタン)及びLOX(液体酸素)での試験を実施し、2026年の打ち上げを目指す有翼ロケット実験機へ搭載する極低温複合材製推進薬タンクの完成に向けて、開発を進行する予定です。
今後も当社の宇宙輸送システム技術開発の進捗にご注目ください。
スペースウォーカーは、誰もが飛行機に乗るように自由に地球と宇宙を行き来する未来の実現を目指し、持続可能な宇宙輸送手段を提供するために、有翼式再使用型ロケット(スペースプレーン)の研究開発を行っている東京理科大学発スタートアップです。また、宇宙開発における軽量化技術を転用し、地球の脱炭素化に資する次世代複合材タンクの開発・製造・販売も手掛けています。
【本件に関するお問合せ先】
株式会社SPACE WALKER 広報
メールアドレス:pr@space-walker.co.jp
電話:03-6435-7359